Japan
Ecology Fishing
Federation

トップページ  JEFニュース  前のページに戻る



山梨県では、河口湖の利用推進に向けて『河口湖環境整備計画策定委員会』を設置、河口湖の湖岸の整備及び湖面利用について、自然環境に配慮しながら河口湖及びその周辺がめざすべき将来像を広く議論し、今後の河口湖の環境整備の基本方針及び基本計画を策定することになり、日本釣り環境保全連盟も委員会の一員に選出され、今後他の委員とともに河口湖利用推進事業の将来像を検討していくことになりました。


     河口湖環境整備計画策定委員会 設立趣旨

 富士北麓の河口湖は、首都圏に近接している立地条件とその景勝のため、国内有数の観光地として発展し、現在では、年間780万人を超す観光客が来訪しています。
 一方、観光客の増加に伴い、河口湖湖面、湖畔をはじめ、周辺道路の交通渋滞など、さまざまな環境への影響が危惧されています。また、河口湖町をはじめとする河口湖周辺の公園整備および、観光施設が次々と建設されています。
 そのような中で、山梨県におきましても治水事業を始めとした様々な対策に取り組んでおりますが、河口湖の湖岸整備及び湖面利用について、自然環境に配慮しながら、基本方針及び基本計画を策定し、河口湖の河川環境整備を進めたいと考えています。
 そこで、地域の意見を十分に把握するとともに、多方面からのご意見を伺いながら検討を進めるため、このたび、地元関係者、行政、学識経験者等による『河口湖環境整備計画策定委員会』を設立するものです。




河口湖環境整備計画策定委員会規約(案)

(名 称)
第1条

本会は、「河口湖環境整備計画策定委員会」(以下「委員会」という。)と称する。

(目 的)
第2条



委員会は、河口湖の湖岸の整備及び湖面利用について、自然環境に配慮しながら、今後の河口湖の河川環境整備の基本方針及び基本計画を策定することを目的とする。

(組織等)
第3条 委員会は、別表に掲げる委員により構成する。
   2 委員は、富士北麓・東部地域振興局長が委嘱する。
   3

委員会は、委員会の目的を遂行するために必要があると認めた場合には、委員外の者の出席を求めることができる。
   4

委員のうち、地元関係者及び地元行政に係わる委員が出席できない場合には、相応の代理者を出席させることができる。
   5

委員の任期は、第2条に掲げる目的の達成をもって終えるものとする。

(委員長)
第4条 「委員会」に委員長をおく。
   2 委員長は、会務を統括し、会議の議長となる。
   3

委員長に事故ある時は、委員長の指名する者がその任務を代行する。

(議事等)
第5条 委員会は、委員長が必要と認めたときに委員長が召集する。
   2

委員会事務局は、会議終了の都度、その議事に関して記録を作成する。

(事務局)
第6条


委員会の事務局は、山梨県富士北麓・東部地域振興局都留建設部に置くものとする。

(雑 則)
第7条


この規約に定めるもののほか、委員会運営に関する必要な事項は、委員長が委員会の了解を得て定める。

(附 則)
この規約は、平成15年7月30日より施行する。


河口湖環境整備計画策定委員会構成メンバー

■委員会構成メンバー
所 属・役 職 氏 名 備 考
 山梨大学大学院 教授 砂田 憲吾 学識、有識者
 (株)山梨県環境科学検査センター 取締役 小澤 一昭 学識、有識者
 フィールドセンター館長(環境教育) 篠原 滋美 学識、有識者
 環境科学研究所副所長 柴田 政章 学識、有識者
 河口湖町長 小佐野常夫 行政
 勝山村長 小林 禮司 行政
 足和田村長 三浦 廣明 行政
 河口湖町環境委員 細山れい子 地域役員
 富士北麓東部男女参画推進委員会代表 高橋左知代 福祉関係
 NPO法人 日本釣り環境保全連盟 代表理事 山下  茂 魚類及び環境
 ガールスカウト山梨支部トレイナー 佐藤 秀子 利用者(野外活動)
 河口湖治水組合長 渡辺 篤正 利用者(団体)
 河口湖漁業協同組合長 梶原亥之雄 利用者(漁業)
 河口湖町観光連盟副会長 中村 徳行 利用者(観光業)
 富士五湖観光船協会河口湖支部長 小林 幸男 利用者(観光業)


■事務局メンバー
所 属・役 職 氏 名 備 考
 富士北麓・東部振興局長 小林  昭  
 都留建設部長 根岸 秀之  
 吉田工務課 次長 依田  武  
 吉田工務課 課長 相原 和仁  
 吉田工務課 副主査 井出 明彦  
 吉田工務課 主任 岩間 昭憲  


検討の進め方について

本委員会は、今年度4回程度の開催を予定しており、その進め方は以下に示す
とおりである。
第1回委員会(H15.7)
○委員会の目的・設立趣旨
○委員会の進め方・ルール
○メンバー構成
○河口湖の現状と問題点(概略)
○意見交換(河口湖への思いなど)

必要に応じ、現地視察を実施
(ポイント)
委員会の目的、前提条件を理解し、共通認識のもと、スムーズな会議の運営を図る。
河口湖への思い(特に、現状で抱えている問題点など)を語ってもらうとともに、現状について情報の共有化を図る。



第2回委員会(H15.10)
○第1回までの協議のポイント
○河口湖の抱えている問題点・課題の
 まとめ
○河口湖のめざすべき姿
○利用推進に向けた問題点・課題解決
 の方向性
(ポイント)
それぞれの立場からの問題点・課題について共有認識を持つとともに、河口湖の望ましい姿(将来像)について語り合う。
整備計画の方向性を明確にし、今後、何をすればいいのか、議論していく。



第3回委員会(H15.12)
○第2回の協議のポイント
○利用推進に向けた対応方策について
○類似事例の紹介
(ポイント)
今回の事業でできること、できないことを明確にしながら、環境整備メニューの洗い出しを行っていく(何を、どこで、どんな風に使うのか)。
事例を示しながら、整備のイメージをふくらませる。

第4回委員会(H16.2)
○第3回の協議のポイント
○これまでの検討のまとめとして環境整
 備計画(案)の提示
○今後の事業展開について
(ポイント)
整備の方向性、方策、拠点の考え方などを整備計画として提示し、参加者の合意形成を図る。
今後の事業展開への理解と協力体制の確立を促す。

県の河川行政へ反映
(県へ河口湖環境整備計画を提言)

▲河口湖環境整備計画策定の流れ


河口湖の現状と問題点について

(1)河口湖の概況


河口湖は河口湖町・足和田村・勝山村の3町村にまたがっており、富士山の北麓に位置する。
河口湖の面積は5.70kuであり、富士五湖の中で2番目の大きさである。
河口湖の湖岸は概ね自然の状態であるが、一部、護岸が整備されている。
湖の北側に流入河川が多く、土砂の堆積が進行している。

(2)自然・景観特性
自然豊かな地域であり、昭和11年に富士箱根伊豆国立公園に指定されている。
河口湖畔には、富士山や雄大な湖面を眺望できる景観スポットが点在している。


豊かな自然を背景とした野鳥観察場が湖の北、西、南側にあり、観察コースで結ばれている。

(3)湖畔の利用特性


河口湖は、観光地として湖畔の施設整備が進む河口湖町・勝山村エリアと豊かな自然が残る足和田村エリアに2分される。


河口湖周辺の豊かな自然・景観資源を活かした観光施設および湖畔公園が整備されており、利用者も多い。
各施設を結ぶレトロバスの運行やウォーキングトレイルの整備が行われている。
駐車場、トイレは、湖岸道路にバランスよく配置されている。

(4)湖面の利用特性


日常的には、漁業など生活に密着した利用と、遊覧船、釣り、遊泳、水上スキー、モーターボートなどのレクリエーション利用がされている。
緊急時には、防災桟橋が緊急輸送路として利用される。



湖周辺の環境を守るために、釣り利用者には1人1日200円の遊漁税を導入している(平成13年7月1日より実施)。また、産卵保護のため、禁漁区域が2ヶ所指定されている。


様々な湖面利用者が存在する河口湖では、船舶の就航から手こぎボートや遊泳者を保護する保安区域の指定など利用者間での湖面利用ルールが設定されている。

(5)河口湖の現状と問題点のまとめ

 〔自然・景観〕
流入河川の土砂流出による魚の遡上等生息環境への影響
コンクリート護岸の整備による単調で無機的な湖畔景観(ex.船津地区)

 〔湖畔利用〕
地形条件等によりウォーキングトレイルが不連続(河口湖全体の連携)
トイレ・駐車場の不足による湖畔の自然環境・生活環境への影響
利用者のマナーの問題(ex.ゴミ問題)
官民境界の未定部分が存在

 〔湖面利用〕
桟橋の不法占用
湖面利用の錯綜(漁業者・釣り利用者 VS プレジャーボート)
輸送交通網としての湖面利用(渋滞対策として)


  

Copyright(C)2002 JEF All right reserved