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 ※ ダイバーからの報告

 『2005 琵琶湖湖底クリーンアップ作戦!』清掃作業報告 1日目
 

 作業実施日  平成17年11月16日(水曜日)
 当日の天候  晴れ風強し 気温 早朝12℃ (11時15℃)
 水 温  15.0℃
 作業箇所  大津プリンスホテル西 におの浜周辺
 作業開始時間  午前 9:50
 作業終了時間  午後 1:30
 潜水作業時間  100分
 作業内容  湖底に放置されたゴミの回収作業

 作業スタッフ
 潜水作業班 4名(潜水士有資格者3名)
 船舶監視班 1名
 陸上作業班 6名

 ゴミ回収量
 ビン類 2,364g  
 缶 類 8,880g  
 ワーム類 7,705g  
 ハードルアー類 72g  
 可燃物 8,270g  
 粗大ゴミ (バイク1台他) 56,225g  
 合 計 83,516g  
 取 材  京都新聞社・毎日放送

1日目は「大津プリンスホテル前」が作業ポイントとなります。現地到着早々、ダイバーと陸上スタッフとのミーティング後、潜水作業の準備をして作業開始。周辺には「鯉釣り」をしている方々が居りましたので、潜水作業前に声を掛けさせて頂きました。「寒いけど、頑張ってなぁ〜」と、快く承諾して頂きました。

潜行をして、まず目に入るのが「水草」の大群。その草の上からトロロ?の様なフサフサした水草類が覆い被っていて、まるで「水中鍾乳洞」のような光景が延々と広がっています。当日の水質も悪かったので、全くと言って良い程、湖底が見えない状況・・・(水中視界30cm 程度)。さすがに、この状態では「ゴミの回収は不可能」と思い、水面を移動しながら「見えるゴミ」を探し回る始末・・・。

ところが、川の流れ込み付近にゴミの溜まり場を発見!しかも、スクーターまで水中に捨てられている(半分、へドロに埋没している)。このスクーターを陸上スタッフの方々とロープで引き上げ、その他空き缶、ビニール等を回収し一日目の作業を終了しました。引き上げられたスクーターにはナンバープレートと鍵が付いたままでしたが、どの様な状況にせよスクーターを水中に放り込むとは言語道断です。もっと「みんなの琵琶湖」という認識と感覚を持って欲しいですね。

     


 『2005 琵琶湖湖底クリーンアップ作戦!』清掃作業報告 2日目
 

 作業実施日  平成17年11月17日(木曜日)
 当日の天候  晴れ 気温 早朝10℃ (11時16℃)
 水 温  14.5℃
 作業箇所  浜大津港南釣り桟橋周辺・ におの浜周辺
 作業開始時間  午前 9:30
 作業終了時間  午後 2:30
 潜水作業時間  120分
 作業内容  湖底に放置されたゴミの回収作業

 作業スタッフ
 潜水作業班 5名(潜水士有資格者4名)
 船舶監視班 1名
 陸上作業班 4名

 ゴミ回収量
 ビン類 5,848g  
 缶 類 15,042g  
 ワーム類 582g  
 ハードルアー類 36g  
 可燃物 17,616g  
 粗大ゴミ
 (自転車1台・カート2台・タイヤ大1本・タイヤ小1本他)
141,569g  
 合 計 180,693g  
 取 材  テレビ朝日映像・毎日放送

2日目は「大津港」周辺の潜水作業ということでミーティング後、早々に潜水準備に取り掛かります。昨日の水中状況が脳裏をよぎるのですが、早々に潜水作業開始、潜行・・・ やはり昨日と同じ水中状況・・・。水草が多くて湖底が見えない状況です。取材の為に水中ビデオを抱えたTV水中クルー4名も、全くお手上げの状態!

「仕方が無い」と判断し、2本目は「大津プリンスホテル前」へ移動。昨日とは反対の方向へ潜水作業を開始。すると、また川の流れ込み付近にゴミを発見!水中になんとゴミの山?。水中視界は20cm 程度だったのですが、空き缶類を含むゴミをダイバー1人当たり、作業用のビニール袋に満杯状態で回収を致しました。しかも、本日の「大物ゴミ」として「お買い物用カート2台」「スクーターの残骸1台」を発見、「自転車」等々も水中から回収・・・。いったい、ココの湖底は「どうなっているのか???」

     


 『2005 琵琶湖湖底クリーンアップ作戦!』清掃作業報告 3日目
 

 作業実施日  平成17年11月18日(金曜日)
 当日の天候  晴れ風あり 気温 早朝10℃ (11時16℃)
 水 温  14.5℃
 作業箇所  大津プリンスホテル西 におの浜周辺
 作業開始時間  午前 9:30
 作業終了時間  午後 1:30
 潜水作業時間  100分
 作業内容  湖底に放置されたゴミの回収作業

 作業スタッフ
 潜水作業班 4名(潜水士有資格者4名)
 船舶監視班 1名
 陸上作業班 6名

 ゴミ回収量
 ビン類 1,588g  
 缶 類 27,310g  
 ワーム類 194g  
 ハードルアー類 118g  
 可燃物 29,160g  
 粗大ゴミ (自転車5台・バイク1台他) 129,574g  
 合 計 187,944g  
 取 材  テレビ朝日映像・中日新聞

3日目も昨日同様に潜水ポイントを「大津プリンスホテル前」に設定。現地到着後、早々に潜水準備に取り掛かります。昨日、回収仕切れなかった自転車等、大物類を引き上げる為に万全で挑んだのですが、さすがに半分以上車体が砂とヘドロに埋まっている自転車3台、お買い物用カート2台等は、残念ながら「人力」では引き上げる事が出来ませんでした!

今回の琵琶湖での潜水作業最終日ということで、ダイバーとしても精力的にゴミの回収を行ったのですが、とにかく今回は「水草」の多さに参りました。「この水草の下にはどの様な光景が広がっているのだろう?」と思うと、ちょっと怖い気もするのですが・・・。

3日間の潜水作業で、約450kg のゴミが水中から回収されましたが、この現状をもっと多くのみなさんにご理解して頂きたいと思います。水中に直接潜ったダイバーの立場から言わせて頂くと、一昨年と比べても、水草の多さ、水質等、水中状況は悪化していると思います。しかも、昨年と同様に今回も琵琶湖の水中には「生命感」を得る事が出来ませんでした。この状態が続けば、いずれ琵琶湖の水中の生物の大半は激減してしまうと思われます。

自然現象や天候の不順等、地球レベルでの環境や温暖化問題の影響も有ると思われますが、まず地域のみなさんが「身近な水場」を、もう一度「見つめ直し考える事」が大事なのではないでしょうか?

     

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